サモンズ

★戦闘術★

「さぁ今から、戦闘の仕方を伝授するわ。」
澪は笑顔を浮かべながら刃達を見下ろしてくる。その不気味な笑みが少し怖い。
「戦闘の仕方ですか?それは僕には必要ないから遠慮しときますね。」
そう蓮は言って、隅の方に避難した。
（蓮のヤツ逃げやがって…）
「戦闘の仕方ってこの能力を使った戦い方か?」
「勿論そうよ。見たところあなたの能力は召喚ね。」
そう言って、彼女は刃の傍らにいるロアリルの方をみた。
「俺がロアリルを呼び出したんだよな。実感ねぇな。」
ほんとに実感がなかった。ロアリルは自分の事を主と呼んでくれるがよく分からないのが現実である。
「そうよ。だから、主に戦闘はロアリルに行ってもらうのね。」
「うーん、癪だけどしょうがないな…」
「基本的な戦い方よ。ロアリルに向かって右手を突き出して。」
「ん?こうか?」
言われたとうりロアリルに向かって右手を突き出してみた。
「それで、充填（チャージ）って言いながら、自分の中にある力を流し込む感じをイメージして。」
「あぁ。わｋった。やってみるよ。」
正直、普通の人間なら自分の中にある力と言われてもイメージできないと思うが、この前ロアリルを召喚して以来、くすぐったいような変な気分だった。
「充填（チャージ）!!」
そう言うと、自分の中から何かが出て行くのが分かった。
「上手。ロアリルも刃の力が流れて来たのがわかったでしょ?」
「はい。今まで以上の力が発揮できそうです。」
そう言うロアリルの瞳は輝いていた。強い力が発揮できるのが嬉しいのだろう。