MY FIRST LOVER!!(短編)
家に帰ると
『ただいまー』
いつもならお母さんがいるはずなのに返事がない。
あれ〜?
やけに静まり返ったリビングのドアを開けると、誰もいない。
食卓には置き手紙。
“パパがとれないと思ってた休み、とれたから急きょ一泊旅行してきまーす!
一人じゃ危ないから今日は孝之くんに泊まりにきてもらうように頼んでおいたからね。じゃ、いってきまーす!”
手紙を片手に固まる私。
まじー!?
うちの両親は、いまだに仲が良くて呆れるくらいにラブラブで…
こんな風に私を置いてデートに行くこともしょっちゅう。
でも聞いてないよぅ!
一泊旅行だなんて。
しかも孝之が泊まりにくる!?
いやいやいや…無理無理。
だって、昨日あんな状況だったんだよ?
気まずいに決まってる。
よし、孝之が来たら大丈夫だからって言って帰ってもらおう。
もう一人でも大丈夫だし。うん。