MY FIRST LOVER!!(短編)
『私の中では…まだファーストキスは残ってるよ。だってキスって本当に好きな人とするから意味があるでしょ…?』
「そうだな…。じゃあ………するよ?今から奪うけどいい……ですか…?」
私は幸せを噛みしめながらコクリと頷いた。
ずっと大好きだった孝之
好きだからどんどん変わっていく孝之に寂しさを感じてた
でも違うね
孝之はいつだって私の大好きな人なんだから
私は孝之のまつ毛がすぐ傍に見えた瞬間、軽く目を閉じた。
唇にふわりと柔らかいものが触れる。
昨日の透くんとのキスも、もう忘れたってくらい孝之のキスにドキドキしていた。
唇が軽く当たってすぐに離れ目を開けると、孝之の顔でリビングの灯りは遮られていた。
遠く感じていた孝之が
こんなに近くに感じるよ。
誰もいない家の中で二人きり。
素直に気持ちを伝え合ったせいか、私たちは大胆な気分だった。