MY FIRST LOVER!!(短編)
本当は嬉しかった。
あずが毎日俺に話しかけてきてくれるのが。
だけどいつしかあずを恋愛対象として意識するようになり
あずに話しかけられると緊張して上手く話せなかった。
昔は緊張なんてせずに、何でも話したり笑ったりできたのに…。
あず以外の女子の前では何の緊張もなく話すことができた。
だけどそれは素を見せるというより、ただ意識していないからであって
そうやって話して仲良くなる女子に告白されることも何度かあった。
恋愛なんて分からない。
ただ俺がわかるのは、あずに対するどうしようもないこの気持ち。
俺は付き合うってことがよく分からないまま
女にしつこく迫られると断わることさえできなかった。
今なら思う。
ちゃんと一人一人にきちんと断わるべきだったと。
だけど俺はガキで
あず以外の女なら無感情でデートらしいことをしたりキスも、望むのなら抱くこともできた。