MY FIRST LOVER!!(短編)
『別にいいじゃん………てゆうかいつものことじゃん。』
私が漫画の続きに没頭し直そうとすると、孝之はしつこく指摘する。
「お前なあ………」
『なによ?私の話はしっかり聞かないのに自分の時だけしつこいんだから。
それに、こんな格好みんなしてんじゃん。孝之の周りにいる女の子だってもっと派手な服装してるじゃん。』
言った後にそれが少し嫌味っぽく聞こえてしまって
しまった、と思った。
案の定、孝之は気を悪くしたのか
「だから、お前の脚なんか見苦しくて見てらんねーよって言ってんだよ。」
そう言い放って
再び鳴る携帯に神経を向けた。
ムッとした私は
膨れっ面で漫画に戻る。
ただ好きなだけなのに、素っ気ない孝之とやっと会話になったと思えばこんなんばっかり。