お兄ちゃん、すきだよ。



「ん…!怜くん!や、んっ…!」




怜くんのキスの嵐は、次々と私にふりかかってくる。


唇が離れるたびに鳴るチュ…という音が、私の心をかき乱す。




だめ

こんなことしちゃ

兄妹なのに






「怜くん…ってば!!!」





ついに私は、乱暴に怜くんを突き飛ばしてしまった。




やっと目を覚まし、体を起こす怜くん。




「え…?俺、いま…。」





眠ってはいたものの、キスの記憶はちゃんと残っていたのだろう。



怜くんは顔を真っ赤にして私に謝った。




「ごめん春乃!俺、寝呆けてて…!」





怜くんは、謝りながら顔を手で覆っている。



私は正座をしたまま、下を向くしかなかった。




< 113 / 195 >

この作品をシェア

pagetop