お兄ちゃん、すきだよ。
「ん…!怜くん!や、んっ…!」
怜くんのキスの嵐は、次々と私にふりかかってくる。
唇が離れるたびに鳴るチュ…という音が、私の心をかき乱す。
だめ
こんなことしちゃ
兄妹なのに
「怜くん…ってば!!!」
ついに私は、乱暴に怜くんを突き飛ばしてしまった。
やっと目を覚まし、体を起こす怜くん。
「え…?俺、いま…。」
眠ってはいたものの、キスの記憶はちゃんと残っていたのだろう。
怜くんは顔を真っ赤にして私に謝った。
「ごめん春乃!俺、寝呆けてて…!」
怜くんは、謝りながら顔を手で覆っている。
私は正座をしたまま、下を向くしかなかった。