お兄ちゃん、すきだよ。



「おいおい、遅刻しといて何事も無かったかのように入ってくるなっつの。」



「へへへ、ごめんなさーい!」




先生に叱られた優は、私のほうを見てペロッと舌を出す。



私もクスクスと、優に向かって笑いかける。





「ほら、いいから早く席につけっ!」




また注意された優は、そそくさと小走りをしながら席に座った。






「優、おはよ…!寝坊したの?」



「違う違う、起きたら何故か8時だったの!」



「それが寝坊だってばぁ…!」





かなり小声でしゃべっていたはずなのに、先生に見つかり静かににらまれた。




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