お兄ちゃん、すきだよ。



『優、私ね、嫌じゃなかった…。どうしよう、怜くんはお兄ちゃんなのに。こんなのって…。』




優に返事を書きながら、涙が出てきそうになった。



もしかしたら、怜くんに恋をしているかもしれない。


お兄ちゃんに、恋をしているかもしれない。




押し寄せてくる、戸惑いと不安。


いけないことをしているという、罪悪感。




全てを受け入れてほしくて、力強く、私の本音を優へ飛ばした。





手紙をじっと見つめる優。



その右手は、なにも書こうとはしてくれない。



やっぱり、そうだよね。


こんなの、変だよね。




やばい、不安で泣いちゃいそう。



< 120 / 195 >

この作品をシェア

pagetop