お兄ちゃん、すきだよ。
「優はさ、最近どうなの?恋とか…颯太とか…。」
聞きながら恥ずかしくなってしまった私は、もぐもぐとお弁当を食べながら言葉を濁した。
「へ!?颯太!?やだもぉ春乃ー!」
顔を真っ赤にして誤魔化す優を見て、これは何かあったな、と感付いた。
優も私に似て、顔に出やすいタイプなのだ。
「優…なんかあったでしょ。絶対なんかあったぁ!!」
私は優を指差し、鋭い表情で問い詰める。
びくっと反応した優は、黙り込んでしまった。
そして、とうとう観念したのだろうか、文化祭からのことを少しずつ話し始めた。