お兄ちゃん、すきだよ。



「今年は父さんたちふたりで出かけるみたいだし、俺たちは家でゆっくり過ごさない?」



「うん!……え?家?」




デートの誘い、ではなかった。


私は期待していたのが恥ずかしくて、はぁっとため息をもらす。



怜くんとふたりで過ごせるのには変わりないが、せっかくのクリスマスに…家、ねぇ。




「ん?家じゃ嫌だった?」



「まさかまさか!超楽しみだよー!」




怜くんの困ったような顔を見たら、嫌だなんて言えるわけもなく。


今年のクリスマスは、家でまったり、に決定してしまった。




< 135 / 195 >

この作品をシェア

pagetop