お兄ちゃん、すきだよ。



「春乃、クリスマスプレゼント考えといて?欲しいもの、何でもいいから教えてよ。」




クリスマスプレゼント!


その言葉に、一度は沈んだ気持ちがまた踊りだした。




「えー、いいよ!そんな、プレゼントなんて…。」



「遠慮しないでよ。俺、最近バイトも始めたし。初めての妹に、プレゼントあげたいんだ。」



「ん〜…どうしよう。」





急な質問に言葉をつまらせる。



本当は、欲しいものなんてたくさんあるのだ。



新しい財布

かわいいバック

はやりのアクセサリー


言い出したらきりがない。



だけどそんな図々しいことは、もちろん言えない。




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