お兄ちゃん、すきだよ。
「パンケーキ…。何て名前のお店?」
「……こぐまのはちみつ。」
こぐまの…はちみつ。
かわいいエプロンをして、パンケーキを運ぶ怜くんの姿が頭に浮かぶ。
「……ふふっ!」
「あー春乃!いま笑っただろう!」
そのあまりの不釣り合いさに、どうしても笑いを我慢することが出来ない。
珍しく顔を赤くする怜くんは、なんだか可愛らしかった。
「ごめんごめん、今度食べに行くからね。」
「絶対だめ!恥ずかしいもん!」
笑いと共に止まらない涙を拭い、エプロン姿の怜くんをまた想像した。