お兄ちゃん、すきだよ。



「もー。いい加減笑うのやめなさい。」



私の笑いがなかなか止まらないことにむくれた怜くんは、軽くチョップをしてきた。


私はその手を、パシッと受け止める。




「えへへ。怜くんごめんってば!」



「春乃、プレゼントちゃんと考えておいてよ?じゃぁそろそろ寝るね。」




チョップを落としてきた手は、優しく私の頭をなでる。



「おやすみ、怜くん。」






ただ家で過ごすだけだけど、怜くんとの予定が出来た。



男の子とふたりで過ごす、初めてのクリスマス。




ジングルベルのメロディを口ずさみながら、私も部屋へ戻った。



< 139 / 195 >

この作品をシェア

pagetop