お兄ちゃん、すきだよ。
「もー。いい加減笑うのやめなさい。」
私の笑いがなかなか止まらないことにむくれた怜くんは、軽くチョップをしてきた。
私はその手を、パシッと受け止める。
「えへへ。怜くんごめんってば!」
「春乃、プレゼントちゃんと考えておいてよ?じゃぁそろそろ寝るね。」
チョップを落としてきた手は、優しく私の頭をなでる。
「おやすみ、怜くん。」
ただ家で過ごすだけだけど、怜くんとの予定が出来た。
男の子とふたりで過ごす、初めてのクリスマス。
ジングルベルのメロディを口ずさみながら、私も部屋へ戻った。