お兄ちゃん、すきだよ。



「え〜!?別に気をつかわなくていいのにぃ…。」



「そうだよ春乃!水くせーじゃん!」




そう言いながらも、なんだか嬉しそうなふたり。


本当はふたりで過ごしたいのに、私を誘ってくれて…。


ふたりの優しさが身に染みる。




「ありがと!でも本当に、今年は予定があるから、ごめんね!」





予定、と呼ぶほどのことでもないだろう。


きっとふたりでいつも通り、ご飯を食べて、テレビを見ながらソファでくつろぐだけだ。




それでも私にとっては立派な予定であり、ふたりのためにもそっちを優先させた。




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