お兄ちゃん、すきだよ。



今年のクリスマスイブは、私との約束がある。

怜くん、断ってくれるよね…?





「ごめんね、小波。もう先約があるんだ。」




怜くんのその言葉に、私は安心してふぅっと息を吐いた。


しかし私が安心したのもつかの間、怜くんの口から、信じられない一言が聞こえてきた。




「クリスマスイブは、大切な人とのデートがあるんだ。」





えっ…?


ドキドキと、心臓の音が耳に響く。



私、怜くんとクリスマスを過ごす約束をしたけれど…。



デートになんて誘われていない。




怜くん、クリスマスイブ、本当は誰と過ごすの?


ねぇ、怜くん…。




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