お兄ちゃん、すきだよ。
優と颯太はもちろんのこと、お母さんとおじさんも浮かれている。
今朝なんて、まだ寝起きでぼーっとしている私に構うことなくクリスマスの予定を話し合うお母さんたち。
「クリスマス、行きたいところはあるかい?」
「貴文さんが連れてってくれるならどこだって…。」
「よし!24日は早めに仕事を切り上げるぞ!」
怜くん、早く起きてきてこのカップルを落ち着かせてよ。
そう思いながら、家を出てきた。
今までは友達と過ごしてきたクリスマス。
だから気が付かなかった。
恋人のいないクリスマスって、こんなにもむなしいものだったんだね。