お兄ちゃん、すきだよ。
「小波さん…。怜くんのことが好きってこと、どうしてわざわざ私に…?」
どうして小波さんは、相談をしてきたのだろう。
相談というよりは、私に宣言したようにも思えた。
私のそんな質問に、小波さんはきっぱりとこう言った。
「当たり前じゃん!妹ちゃんに、協力してもらうためだよっ!」
立ち上がってそう言い放った小波さん。
そろそろバイトだから、と私を置いてカフェを出て行ってしまった。
「私が…協力?」
小波さんの勢いに負け呆気にとられた私は、ひとりカフェに取り残された。
そして、信じられない事態に放心状態となってしまった。