お兄ちゃん、すきだよ。
お互いに満足のいくプレゼントを手に入れた私たちは、お店を出たあと新宿の街を散歩した。
風は冷たかったけれど、プレゼントを持った手は何故か暖かくて、私も優も最高の笑顔をしていただろう。
クレープを食べたり、プリクラを撮ったり、いつもより数倍はしゃいだ休日となった。
帰りの電車で、プレゼントの紙袋を大切にかかえながらプリクラを見る。
最高のクリスマスにしようね★
優が書いた落書きを見て、私はくすっと笑った。
「ん?どうしたの春乃?」
隣に座っている優が不思議そうに話しかけてくる。
優もまた、私と同じように紙袋を抱えていて、幸せそうに微笑んでいた。
「ううん、なんでもないよ。」
「そう?春乃、なんか嬉しそうだったから。」
「優のほうこそ、ずっと笑顔だよ?」
「えへへ、バレた?明日のこと考えたら…ね。」
そう言ってまた幸せそうに笑う優。
本当に、本当に幸せそう。