お兄ちゃん、すきだよ。
クリスマスパーティーも終わり、お母さんたちが寝たあと、私は部屋で手紙を書いていた。
怜くんのプレゼントにささやかな手紙をつけようと思ったのだ。
怜くんへ
いつもありがとう。
怜くんは私にとって
最高のお兄ちゃんだよ。
春乃より
お兄ちゃん、という単語を書いた時、一瞬手が止まった。
怜くんに恋をしていながら、怜くんをお兄ちゃんとして受け入れる自分に矛盾を感じたからだ。
だけど、私は間違っていない。
怜くんは私だけの、頼れるお兄ちゃんなのだから。
コンコン
誰かが部屋をノックして、扉がゆっくりと開いた。
「春乃?起きてる?」
「怜くん…!」
突然の訪問にプレゼントを隠そうと焦った私は、椅子からずり落ちそうになった。
「あはは、春乃大丈夫?明日さ、5時にはバイトが終わるからね。」
じゃあ、おやすみ、と言い残して怜くんは自分の部屋へ戻る。
明日…。
照れてニヤニヤしながら、私も眠りについた。