お兄ちゃん、すきだよ。
「春乃、本当に帰るのか?やっぱりいつもみたいに3人で過ごそうぜ?」
颯太が珍しく気を使ってくれた。
「そうだよ春乃、一緒に遊び行こ?」
事情を知っている優は、更に気を使って心配をしてくれる。
だけど優と颯太にとっての初めてのクリスマス。
邪魔をするなんてそんな野暮なことはしたくない。
「いいのいいの!気にしないで!」
「でも…春乃〜!」
「う〜ん…じゃ、お昼だけ一緒させて!」
なかなか優が引き下がらないので、お昼ご飯だけ一緒に着いていくことにした。
「よっしゃ!そうと決まればみんなでマックだ!ついてこい!」
「えー!?クリスマスなのにマック!?」
「うるせぇ!昼から豪遊する金がねぇんだよ!」
「もう颯太信じらんない!」
恋人になっても、クリスマスになっても、優と颯太は相変わらずだ。
まるで友達のような仲良しのカップル。
珍しいけど、幸せそうでうらやましい。
「まぁまぁ、マック行こ!二人とも!」
言い合う優と颯太をなだめて、お昼を食べに向かった。