お兄ちゃん、すきだよ。
「兄ちゃんが春乃のこと、ずっと守ってやるからな。」
これが兄の口癖だった。
小さい頃、私は大きくなったら絶対に兄と結婚しようと思っていた。
だから、お母さんから兄妹は結婚できないと聞かされたとき、悲しくて悲しくて泣きじゃくった。
そんな自分をふと思い出したら、ついつい笑いがこぼれてしまう。
懐かしいな。
夏彦兄ちゃんがいなくなってから2年。
長いようで、短かった2年間。
傷は癒えてきたけれど、やっぱり、寂しい。