お兄ちゃん、すきだよ。



怜くんはそう言ったけど、私は確かにドキドキしていた。




「ううん、ありがと!私そろそろお風呂入ってくるね!」




そう言うと私は居間を飛び出し、廊下の壁にもたれかかった。






怜くんに触れられたとき

確かにドキドキした。

手に汗をかいた。

唇が震えた。




だけどお兄ちゃんに恋をするなんてあり得ない話だ。



きっとびっくりしただけ。




怜くんに恋をするはずはないけれど、きっと誰かに恋をしたらこんな感覚に陥るんだろうな。



そう考えながらお風呂に入っていたら、ついのぼせてしまった。





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