お兄ちゃん、すきだよ。
「あ〜!春乃来たぁ!おはよう!」
「春乃お前!遅刻ギリギリなんて気合いが足りねーぞ!」
はりきったみんながもう準備にとりかかっていたらしく、教室の椅子と机は全て撤去されていた。
桐丘先生は教壇に座りながら、眠たそうにしている。
よく見ると先生の後ろの黒板に、「責任者が仕切って勝手に進めること」と殴り書きがしてある。
生徒の自主性を尊重したいから…などと言っている、なんともいい加減な先生。
「俺が教室の内装を仕切るから、春乃と優は買い出しに行ってきてくれ!」
颯太が準備を進め始めた。