お兄ちゃん、すきだよ。
2階について、空席を探す。
店内をキョロキョロ見回していると、日当たりの良いテーブル席を発見。
そのテーブル席に近づいていくと、見たことのある後ろ姿が目に入った。
怜くんだ!
「怜く…!」
名前を呼びかけて、怜くんの向かいに女の人がいることに気付いた。
怜くんと同い年くらいのその人は、かわいい笑いをふりまきながら楽しそうにしゃべっている。
ズキン…
一瞬、小さな痛みが胸をつきぬけた気がした。
怜くんの、彼女かな。
でも彼女いないって言ってたし。
大学の友達?
心がざわつく。