お兄ちゃん、すきだよ。



すると、怜くんの友達が私の周りに群がってきた。




「あ、もしかして怜の新しい妹ちゃん?」



「いやーん女子高生!超かわいい!」




しかし怜くんと楽しそうに話していたあの女の人だけは、何も言わずにただ見つめているだけ。




「春乃です…よろしくお願いします…。」




ニコッと愛想笑いをして、私は怜くんたちから一番遠い席についた。





「お兄ちゃん、いいの?」


優が心配そうに聞いてくる。



「いいのいいの!友達といるみたいだし!」




怜くんたちの笑い声が聞こえるカフェは何だか居心地が悪く、キャラメルラテを飲み干したらすぐに店を出た。




< 52 / 195 >

この作品をシェア

pagetop