お兄ちゃん、すきだよ。
すると、怜くんの友達が私の周りに群がってきた。
「あ、もしかして怜の新しい妹ちゃん?」
「いやーん女子高生!超かわいい!」
しかし怜くんと楽しそうに話していたあの女の人だけは、何も言わずにただ見つめているだけ。
「春乃です…よろしくお願いします…。」
ニコッと愛想笑いをして、私は怜くんたちから一番遠い席についた。
「お兄ちゃん、いいの?」
優が心配そうに聞いてくる。
「いいのいいの!友達といるみたいだし!」
怜くんたちの笑い声が聞こえるカフェは何だか居心地が悪く、キャラメルラテを飲み干したらすぐに店を出た。