お兄ちゃん、すきだよ。



真っ暗な帰り道、まだ混乱がおさまらない私の頭の中を、優のあの言葉が舞う。




「私は応援するよ。」





優、そう言ってくれたよね?

なのにどうして?


まだ心臓のドキドキが止まらない。





私はショックだった。



颯太が好きだからヤキモチを妬いたとか、そういうことではない。



ただ、一番信用していた優から裏切られたような気がして、ショックだったのだ。





家に帰ると制服も着替えないまま、私は眠りについてしまった。




いよいよ明日から、文化祭が始まる。






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