お兄ちゃん、すきだよ。
午後6時。
約束のレストランに到着した。
予約時間は6時半だったが、張り切ったお母さんに早く出発させられてしまった。
「少し早いけど、先に入っていましょ。」
綺麗に着飾って、いつもより化粧に気合いが入ったお母さん。
かわいいな、恋してる。
レストランの店内はおしゃれな間接照明の光と、静かに流れるピアノジャズのメロディに包まれている。
こういうお店に入るのは初めてなので、正直少し緊張した。
すぐに案内をされて、緊張がとけないまま席についた。