Devil's Night
やがて、小学校最後の3学期に入り、幼稚園からずっと仲良しだった香織が私学へ行くことを知った。
といっても、家は近所のままだから、会おうと思えばいつでも会える。
なのに、別々の中学へ通うことが悲しかった。自分だけが置き去りにされたような気がして、毎日のように泣いた。
「合格すると思わなかったの。落ちると思ったから恥ずかしくて、美月にも一緒に受験しようって言えなかったの。ごめんね」
香織も謝りながら、一緒になって泣いてくれたけど、心は晴れなかった。