Devil's Night
 
「カイ。この病院では脳死状態になった人から臓器を買ってるの?」


 私はドアの前に立ったまま、核心に踏み込んだ。


「まさか。そんなことをしたら、すぐにウワサになる」


 カイが飄々と笑う。


「それじゃぁ……」


 追及しようとする言葉を遮られる。


「あせらなくても、ちゃんと説明してあげるよ。とりあえず、座ったら?」


 カイが左手で向かいのソファを示した。


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