あなたへ

ありがとう、でもね…


帰り道あなたを見つけた
勇気を振り絞り
話しかけたんだ



あなたと
会話していることが
嬉しすぎて
何を話していたか
覚えてないよ



駅のホーム
電車の乗り口が違う
私たち



私はあなたと
長くいたかったんだ
もっと話していたかったの


あなたは私に
「あっちいく?」
私の方の乗り口を指差し
言った



私は嬉しかったんだ
まだ電車の中で
話せるんだって…



「行く」って答えたら
「じゃあね」だって



来てくれると思った
あなたは私に
気をつかって
くれたんだね



ありがとう
あなたにとっては
優しさのつもり
だったんだと思う



でもね…
今の私にとったら
その優しさは悲しみに
なるんだ



苦しかったよ
辛かったよ



私の思いは
一方通行なんだ…
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