7日間の恋






『失礼しまーす』

午前11時


いつもこの時間は勉強の時間。

杏子たちは授業受けてるワケだしね。



『…………ーい?

おーい!!』

顔を上げると



「え…あれ?」

稲葉さんがいて。


私はイヤフォンを外す。



『こらこら。

僕の声が聞こえないくらい大音量で音楽聞いちゃダメでしょ』

笑いながら怒る稲葉さん。


私は急いで音楽を止めた。

勉強するとき音楽を聴くのが私のくせで。


その音楽というのは大音量で。

まあギリギリ音漏れはしてないと思うくらいで。




「なんで…稲葉さんが?」

いつもおばさんが来るのに。



『僕じゃ不満かな?』


とんでもない、そう言って首を横に振る。



『今日はね、僕の患者さん少ないから。

最後に迎えに来たんだ。』


まさかの展開に驚きながらも服装を直す私。

と、言ってもジャージ姿。


直すほどの服装でもないんだけどね。






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