7日間の恋
「あ、先生」
莉巳ちゃんの病室で質問をしながら書類に書き物。
それを終え、病室を出ようとしたところだった。
「ん?どうしたの??」
津川さんは先に病室を出て行ってしまった。
「先生さ、頑張ってよ。
翼兄、先生のこと…好いてると思うよ。
だからさ、頑張ってね。
私、また先生に逢いたいし。」
「な、何言ってるの…!?」
莉巳ちゃんったらいきなり何を言い出すのかと思えば…
「だって、ホントだもん。
また逢うためには翼兄と先生が…ね?」
悪戯っ子のような笑みで私を見つめる莉巳ちゃん。
「莉巳ちゃん!
大人をからかわないの!」
なんて言ってみたものの、心臓が暴れ出す。
なんで?
なんでちょっと期待しちゃってるのよ…私。
あれはあくまでも莉巳ちゃんの予想でしょ?
中学生に惑わされるなんてバカみたい。
「先生、ホントに…頑張ってね!」
莉巳ちゃんは扉をしめる最後まで満面の笑みでそう言っていた。
頑張って…か。
莉巳ちゃんのために頑張る…のもいいかな?
でも私…そんな勇気ないしなぁ…