7日間の恋
「な、なに言ってるんですか~!!」
と、照れ隠しで稲葉さんの肩を叩く私。
「別に怪我までしなくても同じ職場だったんですから…
だから…『ダメだよ』
稲葉さんは私の言葉を遮る。
『もし僕が怪我をしなかったら結衣ちゃんの患者にはなれなかった。
ただの先輩、後輩じゃ…ダメなんだ』
今もまだ、俯いている稲葉さん。
何言ってるの?稲葉さんってば。
『まあ…この話は置いておこう
それよりさ、吉田はどうなった??』
吉田…よっしーか。
中学のときの体育の先生。
そう言えば中学校卒業してから逢ってないな…
「よっしーは…どうしてるんでしょうね。
分かんないです。
ただ、中学卒業するとき…言われたんです」
今度は私が俯く番。
『吉田に?なんて言われたの??』
そう稲葉さんに急かされ重い口を開く。
「結衣のことは…特別な生徒だと思ってた、って。」