7日間の恋
『お前…っ…その歳で赤くなるって…っ
乙女だな、お前』
未だにケラケラと笑っている津川。
コイツ、失礼って言葉…知らないのか?
『あー…悪ぃ、悪ぃ
ちょっと笑いすぎた』
ひとしきり笑うと津川は顔の前で手を合わせる。
でも、その顔はまだニヤけてて。
蹴り飛ばしてやろうかと思った。
俺がずっと鋭い視線を送っているとやっと津川を気づいたようで、緩まった頬を引き締める。
『俺、あのとき言ったよな』
さっきのニヤけ顔がウソのような真剣な顔。
自然に俺の顔も真剣になる。
『あのときって?』
『結衣ちゃんがいなくなったとき』
あぁ…リハビリ室で泣いたときのことか。
『あの日、俺ちゃんとお前に言ったろ?
成長した結衣ちゃんに逢えたら自分のキモチ、ちゃんと伝えろって。
今、お前…言わないつもり満々だろ?
俺、そんなんぜってぇー許さねぇからな』