7日間の恋





「あれ?起きたぁ??」


ハッと目を開けると看護師さんの顔が見えた。

どうやらさっきのは夢だったみたい。


よかった…夢で。



そんなことに安堵しているともう傷口を閉じたのか何かを巻き始めた先生たち。


様子は寝ているから分からないけど

動きがそんな感じだった。


何をどういじられているか分からないまままたベットの上に戻される。



右手の人差し指はずっと脈を計るために挟まれていたせいでヘンな感じだし

左腕は血圧を計るために締め付けられていて未だにその感触が残ってるし

まだ麻酔が切れていないせいで足は痺れてるし



うん、悲惨だ。

うん、最悪だ。


知らない間に溜め息が溢れてて。

慌ててはき出した息を吸い込む。



『溜め息つくと幸せが逃げる』

ってよく聞くしね。


これ以上幸せが逃げられたら困る。


そんなことを思って1人でクスクスと笑っていた。



『はい、じゃあ行きまーす』


知らない間に西表さんがいて。


なんだか最近、『知らない間に』って言うのが増えた気がする。



そう思っているとベットはまた、廊下を通る。



あー恥ずかしいっ!!







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