7日間の恋
スパルタor幸せ
「お母さん…トイレ」
毎回、情けないなぁ…
と、思いながらお母さんの手を借りてトイレへ行く。
手術から約3日経った。
今の私の状態…
足の付け根の5センチ下から指先までガチガチに固定=ギブス
そして移動は松葉杖。
このギブスが想像以上の重さで。
1人でベットを乗り降りできないという悲惨さ。
中2にもなって人の手を借りるなんてものすごく恥ずかしい。
でも、借りないとトイレにいけないワケで。
手術が終わったあと、ビックリした理由はこのギブス
まさかこんなことになっているとは思わなかったんだ。
「じゃ…仕事、行ってくるわね」
私がトイレから帰って来てベットに乗るとお母さんは病室を出て行った。
「もうすぐ…リハビリ、始まるんじゃない?」
向かいで浅田さんがニヤニヤ笑いながら言っている。
このニヤニヤには深い理由があるのだ。
浅田さん含め、この病室にいる人は皆、リハビリへ行っている。
そのリハビリは結構大変らしく、
リハビリから帰ってくると死にそうな顔をしている。
「ま、結衣ちゃんも分かるわよ。
リハビリ、めちゃくちゃ痛いから」
何回も脅されている私。
リハビリ…イヤだなぁ…
なんて考えながら今日まで過ごして来た。