7日間の恋
いつものように松葉杖で歩く練習を始める。
「休憩…してもいいですか??」
残り時間を2日にして私は少し大胆になる。
『珍しいね~!
結衣ちゃんが自分からそんなこと言うなんて~!!』
なぜか稲葉さんは嬉しそうで。
ヘンなの…と、心の中で呟く。
『結衣ちゃん?
どうしたの??思い詰めた顔して…』
稲葉さんは座ったと同時に俯く私の顔を覗き込む。
「私…最近、同じ夢ばっかり…見るんです」
最近と言うのはケガをしてから。
目を瞑れば必ず見てしまう夢
『どんな夢??』
稲葉さんは微笑み首を傾げる。
でもなかなか話せ出せなくて。
稲葉さんを見ればまだ、微笑んでくれている。
稲葉さんの笑顔は例えるなら、ひまわり。
いつだって温かく私を見守ってくれてて。
その笑顔を見ていられるのも残り、2日
考えずにはいられない残り時間。
1分も1秒も無駄にはできない大切な時間で。
そんなことを考えているなぜか胸が熱くなった。