7日間の恋





吉田は大きな溜め息をつく。

そして言った。



『患者に恋愛感情は抱いていいのか?』

ニヤニヤと笑ってて。


そう言えば吉田、知らないのか。

僕が実はそんなに優等生じゃないこと。



『じゃあ逆に聞く

教師が生徒に恋愛感情、抱いていいのか??』

不適な笑みを浮かべる僕に吉田は驚いたように目を丸くする。

学生時代、僕はこんな表情、1度もしかなかったからね。



『う、うるせぇ!!』

焦る吉田は髪の毛を乱す。


これはコイツの癖。
心が乱れてるとき、よくやるんだ。



『ってか…抱いていいとかよくないとかの問題じゃなくて…

その…なんて言うか…好きだから…ってあーっ?!
好きって認めちゃったじゃねぇーか!!』


完璧に混乱してる。

しかも自滅。


吉田の性格を一言で表すと…


悪く言えば単純バカ

良く言えば素直


昔っからそうだった。

吉田といると思い出すんだ。



僕たちの高校時代――……













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