*youth*
病院の屋上。
学校の屋上と似ていた。
久しぶりに外に出た幸ちゃんは、この一面に広がる空に感動していた。
僕は車いすを押して屋上の真ん中で幸ちゃんと話すことにした。
昼休みに一緒に屋上でお弁当を食べていたあの時のように。
「幸ちゃんと屋上で話すの久しぶりだね。」
「うん!またひぃちゃんと一緒に学校で楽しく過ごしたいな♪」
「過ごせるよ。僕、祈るから。成功しますようにって。」
僕は祈る。
絶対に・・・絶対に・・・手術が成功しますように・・・
そうしないと自分に悔いが残ってしまうから。
「ねぇ・・・。」
幸ちゃんは空を見て静かに言った。