*youth*



〜Hikaru〜






僕は出来るだけ笑いながら話した。





たぶん幸ちゃんから見ると顔が引きつっていると思う。。。







幸ちゃんは口を開けて目を丸くしている。





「父親の転勤で遠くに引っ越す事になったんだ。


 本当は修学旅行が終わってから、



 引っ越すつもりだったんだけど、



 僕が修学旅行に行かないから日にちが早くなったの。」







幸ちゃんは状況が把握したらしく、



止まっていたはずの涙が目から流れ落ちた。









「なんで・・・・??・・・そんなのヤダよ・・・。


 もぅ会えなくなっちゃうなんて・・・。」





幸ちゃんはボロボロと泣き、



その涙の雫が一滴一滴、コスモスに落ちて、



コスモスは静かに揺れている。








「ヤダ・・・。お別れなんてしたくない。。。


 だってひぃちゃんは・・・!」





僕は幸ちゃんの口を優しくふさいだ。










大親友って言いたかったんでしょ?







でも、ごめん。







僕、本当はそんなんじゃないんだ。。。





「僕にとって幸ちゃんは大親友じゃないんだ。」
< 148 / 336 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop