*youth*
〜Hikaru〜
僕は出来るだけ笑いながら話した。
たぶん幸ちゃんから見ると顔が引きつっていると思う。。。
幸ちゃんは口を開けて目を丸くしている。
「父親の転勤で遠くに引っ越す事になったんだ。
本当は修学旅行が終わってから、
引っ越すつもりだったんだけど、
僕が修学旅行に行かないから日にちが早くなったの。」
幸ちゃんは状況が把握したらしく、
止まっていたはずの涙が目から流れ落ちた。
「なんで・・・・??・・・そんなのヤダよ・・・。
もぅ会えなくなっちゃうなんて・・・。」
幸ちゃんはボロボロと泣き、
その涙の雫が一滴一滴、コスモスに落ちて、
コスモスは静かに揺れている。
「ヤダ・・・。お別れなんてしたくない。。。
だってひぃちゃんは・・・!」
僕は幸ちゃんの口を優しくふさいだ。
大親友って言いたかったんでしょ?
でも、ごめん。
僕、本当はそんなんじゃないんだ。。。
「僕にとって幸ちゃんは大親友じゃないんだ。」