*youth*
カキ―――ンッッ!!
140kmと言うスピードを出すマシーンの球を軽々場外へ。
彼の名前は一ノ瀬 悠介。
野球部が練習しているグラウンドの周りの
ネットの向こうで女子たちが歓声を上げた。
ひいちゃん曰く、全員彼のファンなんだって。
やっぱりモテモテじゃん。
何が"モテるわけじゃない"だよ。
「新井さん、中入ろう??」
ひぃちゃんはグラウンドを指差した。
「入ろうってグラウンドは野球部以外立ち入り禁止じゃ...」
「僕はその野球部に入部しようと思ってるんだよ♪」
ひぃちゃんはニコッと笑い、私の手をつかんだ。
私は野球部に入ろうとしてないよ!?
グラウンドの中に入り、ひぃちゃんは大声で彼を呼んだ。
ずいぶん大胆な事を・・・。
「おぉ!ヒカルゥ〜!!お前、この学校に入ったの!?うれしぃ〜!!」
彼は手を振って、こっちに走ってきた。
「はい!だって、野球が強い高校と言ったら悠チャンの学校しかないですから♪」
「だよなぁ〜〜ww」
二人で盛り上がってる。
私は場違いかも。。。