*youth*
ぶっ飛ばそうぜ!
~Hiroki~
「珍しいね。武田くんがちゃんと学校に来てるの。」
磯山が新聞紙を片手にこっちへ歩いてくる。
「なんだよ、その俺が不真面目な言い方。
今日は仕事がオフなんだよぉ~ん♪ところで、俺の席どこ?」
「そういえば、武田くん席替えの時に居なかったっけ。ここよ。」
そう言って、磯山は自分が座っている隣の席を指差す。
「げっ!またお前の隣の席かよっ。」
「残念でしたー。」
磯山は新聞紙をバサッと開き、ラインマーカーで印を付ける。
「高校野球?」
俺は席に座り、新聞紙を見た。
うーむ…こんな事やって楽しいのか?
磯山はそんな俺を無視して何か考えてる。
すると、マーカーのキャップを閉めて俺の顔を見た。
「南葉くんが転入した学校ってどこ?」
えっ?ヒカル??
「蒼里学院(アオザトガクイン)だけど。」
「やっぱりそうかぁ~。」
磯山は俺から新聞紙に目を移した。