*youth*
「だから、もぅグラウンドに入んないでくれる?」
「・・・・・。」
「黙ってないで何か言いなさいよっ!!!」
先輩は怒鳴った。
謝りたくない。
この人だけには謝りたくない。
謝ったら、あのファンの女子たちと一緒にされてしまう。
私は
逃げた。
「ちょっと!どこ行くのよ!?」
今、私が残っている選択肢はこれしかない。
卑怯だと思った。
みっともないと思った。
でも、こうしないと・・・
彼に...私を私として見てくれないと思うから。
私は走った。
彼に引っ張られたときのようにスッキリはしない。
私はただがむしゃらに走った。
私はいったい何から逃げているんだろう??