*youth*
まさかの戦い
~Yusuke~
県大会で優勝し、地方の大会まで行った俺たち野球部。
そして、その一回戦。
「一ノ瀬。」
突然、ベンチで田口が深刻そうな顔で俺を呼んだ。
「観客席に蒼里学院が見に来てるぞ。」
「ふ~ん。」
どこだそれ?強豪か?
だったら、俺だって知ってるはず。
「スリーアウト!チェンジ!」
相手高の太鼓がなる。
「うっしゃ!行くぞ田口!次、抑えんぞぉ~!」
そして、この回を抑えて星ヶ丘学園は勝利した。
「ありあとしたっ!!!!」
礼をして、俺たちは自分の学校の応援席のほうに向かった。
自分の学校の生徒たちの隣では、どっかの学校の団体が帰ろうとしている。
見知らぬ制服の学校だな…。
どこ高だ?
俺は横目でじっとその高校を見ていた。
その高校は観客席から離れて行く。
そして、その団体から少し離れて、
俺を見つめる奴がいた。。。
俺は驚いて足が止まった。