*youth*
「おっ!ゆ~すけ!こんな所に居たのか!」
職員室を出ると偶々通りがかった広兄と会った。
「なんだお前ら、また授業中に騒いでて説教されてたのか?」
広兄はニヤニヤ笑う。
「“また”ってなんすか。俺、説教なんかくらった事ないっすよ。」
そう言うけど、田口は普通に授業中、
居眠りしてて怒られてるけどなww
俺も人のこと言えねぇーけどww
「その紙袋なんすか?」
広兄が持ってる紙袋。
俺はずっとそれが気になってた。
「あっ、これ輝に会ったら渡しといて。」
広兄は俺に紙袋を渡した。
どうやら対戦相手はヒカルということを
磯山から聞いたみたいだな。
「これ広兄が編んだの!?」
中から覗かしてたのは水色のマフラー。
「ちげ~よ。幸ちゃん。」
「幸がぁっ!!!?」
俺がそう叫ぶと後ろからポンッと肩を叩かれた。
「残念だったな♪」
田口は嬉しいに笑う。
こいつ…。
「ゆうすけ、心配するな!お前の分もあるから!」
「ホント!?」
「いや…今はないぞ…。」
「そっか…。」
少し経ってから、俺は広兄を見てニコッと笑った。
「俺、絶対勝つから!」
広兄は急に真剣な顔になった。
「輝が相手でも?」
「だ・か・ら!これは男と男の真剣勝負なの!!」
広兄は微笑ましそうに笑った。
「ああ、お前らの青春、見てやるよ。」
こうして始まる地方大会2回戦。
星が丘学園VS蒼里学院
明日開幕