*youth*
9回の表は俺のセンター返しで1点追加。
5-7
そして、9回の裏、蒼里学院の攻撃。
これで勝敗が決まる。。。
「フォアボール!」
カランッ
バッターは、つまんなそうにバットを投げて、
一塁へ歩いて行った。
田口のボールにはキレがなくなっていた。
バカだろ、あいつ。
俺とのケンカで体力消耗しやがって。
まっ、その女房の俺もバカだけどな…。
楽にさせてやりたいけど、
気を緩む事は出来ない。
しかも、
2死満塁。。。
次のバッターは絶対に打ってくる。
俺はタイムを取るか田口に目で聞いた。
田口は肩で息をしながら、首を横に振った。
あとちょっとだから・・・
次のバッターを押さえれば、
俺たちの勝利だから…
踏ん張ってくれ!!!!
「ツーアウトォ~!気引き締めてくっぞぉ~!」
仲間はオオーッ!と気合いを入れる。
そして、蒼里の応援も力強くなった。
次の打者は・・・
俺はボードに目を移した。
でも、見るまでもなく、すぐにアナウンスが入った。
「10番ショート南葉くん」
ツーアウト満塁
こんな時に限って…
秘密兵器の登場かよ。。。