*youth*
~Sachi~
星が丘学園は次の試合にも勝利し続けて、
とうとう甲子園決定が決まった。
おめでとう悠ちゃん。
でも、悠ちゃんから何の連絡がない…。
悠ちゃん…私のこと忘れちゃったのかな…?
私ね…昨日…医者に言われたんだ。。。
「どうしたの?そんなしかめっ面して。」
ドアの開けたのはニコニコ笑っている桜さんだった。
桜さんは鼻歌を歌いながら、ベッドの隣の椅子に座った。
「なんかあったん?」
桜さんはニコニコ微笑みながら笑った。
桜さんも・・・こんなふうに可愛く笑うんだ・・・。
「桜さんこそ…何か楽しいことあったの?」
「あたし?あたしはこの前の試合で久しぶりに南葉君を…」
話が途切れた。
「やっぱなんでもないっ!!!!」
桜さんは顔を赤くして私に怒鳴った。
そんな可愛い桜さんを見て私は「フフッ♪」と笑ってしまった。
「未練とかさらさらないから!」
「分かってるよ♪」
「全然分かってない!!!!」
桜さんはまた怒鳴った。
でも、怒鳴ったあとに辛そうな顔をした。
「…桜さん?」
「あっ、なんでもない。 てか、結局あんたは何があったの?」
「えっ…。」
急に私にふってきて私は戸惑った。
「前にも言ったよね?あんたは暗い顔をする資格はないって。
まだあんたの事、許したわけじゃないんだから。」
桜さんはじっと私を睨む。
言わなきゃ…
いつか…悠ちゃんにも言わなきゃならないから…
今日の朝、母親と一緒に担当の医者に宣告された。
「私…来年には退院する事になったんだ…。」