*youth*
「待って!!!」
幸に呼び止められた。
俺は足を止めても振り返らなかった。
振り返っても幸は目の前に居ないから。
「幸…俺と別れたいの…?」
声が震えた。
「誤解だから…。さっきのは無理矢理…」
「質問に…答えて。」
沈黙が続いた。
なんで、幸は答えないの…??
幸…もしかして本当に…
「悠ちゃん…。」
幸は静かな声で沈黙を遮った。
さっきより近くで声が聴こえるような気がする。
「私…悠ちゃんと別れたくないよ?」
幸の言葉に信用が出来なかった。
俺、いつから疑い深くなっちゃったんだろう…。