*youth*
「俺たち、実は彦星と織姫の祖先だったりして♪」
「季節外れだよーww」
でも、確かにその話に合ってる。
空には無数の星が光り、優雅に踊る。
そして、悠チャンが作ってくれた
『Happy Birthday』のライトが星のように輝く。
目の前にある川(天の川)は、輝く星々を映し出し、
私たちは星の世界にいるみたい…。
「幸の足が治りますように…。」
悠チャンは上で躍る流星群に願った。
そぅだった…
まだ悠チャンに退院すること言ってないんだっけ…。
「幸は何願う?」
でも…
まだ言わなくていいや・・・
「来年も皆が幸せになりますように…。」
この楽しい時間を大切にしたいから・・・
「見て、指輪♪」
私が作ったマフラーを巻いた悠チャンは、
電灯を私の薬指に巻いて無邪気に笑う。
ピカピカと輝く指輪…
「さて、幸。先っぽ持って。」
悠チャンは電灯の先を私に持たせ、
背を向いたまま自分の腰に巻いた。
「さっちぃサンタしゅっぱぁ~つっ!」
そう言ってゆっくり歩き出す。
「どこ行くの?」
「帰る!」
「えっ!?」
「だって、俺、1時間以内に帰って来いって言われたの。」
「あ~、(合宿)門限かぁ…。」
そうだったら、しょうがないよね…
すると、悠チャンのケータイが鳴る。
「電話?」
「ううん。メール。磯山から。」