*youth*
幸の行きたいところは病院に付いている幼稚園だった。
子供達が元気いっぱいにはしゃぎまくってる。
幸はそれをニコニコしながら見てた。
そして、少し経ってから口を開いた。
「わたし、生きるから。」
幸は誰かに言うような、自分に言い聞かせるような、
きっぱりした声で言った。
幼稚園で遊ぶ幼児達を窓から見て、唇をぐっと噛んだ。
さち・・・ここで何があったんだろう・・・。
聞きたかったけど、聞けなかった。聞いちゃいけないと思う。
「悠チャン、ありがとぉ。行こう?」
幸は俺に向きなおして、笑った。
もぅ心残りはないようだ。
そして、俺と幸は病院を後にした。
幸の事故により、居続けた病院。
いつの間にか、別れるのが寂しいものとなっていた。。。
でも、
俺と幸は一回も後ろを振り返らなかった。
前を向いて歩こう。